■耳鳴りとは
周囲に特定の音がないのに、どちらかの耳元や耳の奥で「キーン」とか、「シーン」とか、何らかの音を感じることがあります。
これが耳鳴りで、「3人に1人は生涯のいずれかの時点で耳鳴りを経験し、8人に1人が慢性的な耳鳴りに悩まされている」といいます。
その音が異常に大きかったり、頻回にいつまでも続いたり、拍動性の耳鳴りだったりする場合は、耳鼻咽喉科での検査が必要です。
これが耳鳴りで、「3人に1人は生涯のいずれかの時点で耳鳴りを経験し、8人に1人が慢性的な耳鳴りに悩まされている」といいます。
その音が異常に大きかったり、頻回にいつまでも続いたり、拍動性の耳鳴りだったりする場合は、耳鼻咽喉科での検査が必要です。
■原因
原因としては、当然のことながら、耳の病気のために起こるものが一番多く、代表的なものとしては、メニエル病(めまい、難聴、耳鳴り)、突発性難聴、内耳炎、鼓室硬化症、中耳炎(とくに骨を破壊していく真珠種タイプ)などです。
また、時には聴神経腫瘍と呼ばれる内耳神経(聴神経、前庭神経)のできものが潜んでいることもありますので、一度はきちんと検査を受けておくことが大切です。
また、時には聴神経腫瘍と呼ばれる内耳神経(聴神経、前庭神経)のできものが潜んでいることもありますので、一度はきちんと検査を受けておくことが大切です。
■検査・診断
- 耳鳴りの診断には、耳鼻科的に診察をすることが大切です。顕微鏡で外耳、鼓膜に異常がないかを調べ、聴力検査を行います。耳のレントゲンが必要なこともあります。
また、耳鳴検査(耳鳴りの大きさ、高さを調べる)を行う場合もあります。
さらにCT断層、MRI(磁気共鳴装置)といった精密検査が必要なこともあります。
■治療法
- 耳鳴りの治療は一般的に言って難しいものです。とくに長期間症状が続いている場合や、糖尿病、高血圧症など全身的要因がある場合はなおさらです。
しかし、原因がはっきりすれば、治療法を見つけることもできます。髪の毛のような異物や中耳炎が原因になっている場合は、それらの治療を行うことで耳鳴りが治る場合が多いです。
難聴に伴う、慢性的な耳鳴りは難治なことが多く、薬剤による対症療法が一般的ですが、耳鳴りを消失させるのではなく、「耳鳴りはしていても、気にならない状態」にすることが目標となります。
耳鳴りがしていても、あまり気にならなければ、投薬せず経過観察でよいと思います。
投薬する場合には、循環改善剤、ビタミン剤、漢方などの薬剤が用いられます。
日常生活においては、BGMを流すことによって、耳鳴りが緩和されることがあります。
また、中等度以上の難聴の方では補聴器を装用することによって耳鳴りが軽減することがあります。
頭蓋内疾患など重篤な疾患がないことを確認することで患者さんの不安は和らぎ、耳鳴りが改善することが多くあります。
このように危険な耳鳴りではないことを納得していただき、過度に神経質にならないなど、耳鳴りに対する心の持ち方を理解してもらうことも重要な治療となります。