■低音障害型感音難聴とは
低音障害型感音難聴とは、耳慣れない病気ですが、最近意外と増えているストレス性の難聴です。ある日突然耳が詰まっているような感じや、「音が響く」といった症状が出現します。
治療もせずに放置しておくと、一部は難聴を反復し、めまいも伴って、メニエール病に移行することがあります。
普通、メニエール病というのは、めまい・耳鳴り・難聴・耳の詰まった感じを大きな症状としますが、必ずしもすべての症状が一緒に出るとは限りません。めまいが最初のうちはでてこない場合もあります。
病態は異なるものの症状が似た疾患もあり、また診断基準上、オーバーラップする疾患もあり、経過を診つつ治療することが大切です。
■原因
20代~40代の、とくに女性に多く、女性対男性の比率は2対1くらいです。発症のきっかけは職場での人間関係や心配事などの精神的なストレスばかりでなく、風邪による体調
不良や、睡眠不足・慢性疲労など肉体的なストレスも含まれます。
不良や、睡眠不足・慢性疲労など肉体的なストレスも含まれます。
こうした心身の疲れがあると、血液の流れを調節する自律神経の緊張状態を作り、血の巡りが悪くなります。とくに内耳の血管は非常に細いため、ストレスの影響が出やすいです。
■治療法
治療は軽度のものであれば、循環改善剤、ビタミン剤、自律神経調節薬、漢方等と、十分な睡眠で改善するものもありますが、ある程度聴力低下が見られ見られるものはステロイド(プレドニンなど)を用います。
ステロイドの使い方としては、最初ある程度良いと思う量を使用し、徐々に減量していきます。そのあたりは症状、検査結果の推移と副作用の出現を注意深く見守りながら決めていくことになります。
ステロイドの代わりにイソバイドなどの利尿剤や漢方薬(紫苓湯、五苓散、半夏百朮天麻湯など)を使用する場合もあります。
いずれにしても早めの治療が大切です。
ストレスや疲れが発症の引き金ですから、ストレスをためないことが大切です。
6時間から7時間程度、充分睡眠をとることが大切で、軽い運動を続けることも有効です。