耳垢栓塞(じこうせんそく)とは?
耳垢栓塞とは、耳垢(みみあか)が溜まってしまって、耳の穴の中(外耳道)をふさいでしまう状態のことをいいます。
外耳道をふさがれてしまうと、音の聞こえが悪くなったり、耳に圧迫感が生じたり、耳鳴りが起こったりする場合があります。
また、耳垢栓塞が原因で外耳炎になることもあります。
耳垢栓塞の原因
人間の機能で、自浄作用といって、耳掃除をしなくても勝手に耳垢を外に出してくれるのですが、
・子供の場合は、大人にくらべて外耳道が狭いため、耳垢が溜まりやすい
・歳をとるとこの作用が機能しなくなってくる
・耳掃除のしすぎで逆に耳垢を奥に押し込んでしまう
・補聴器や耳栓を使用されている方は耳垢が溜まりやすい
などの原因で、耳垢がたまり耳垢栓塞になってしまうことがあります。
耳垢栓塞の場合は、
自分で耳掃除をすると悪化する恐れがあるので、
耳鼻科でお掃除することが必要です。
また、湿ったタイプの耳あかは外耳道に詰まりやすく、耳垢栓塞の原因になりやすいです。
プールやお風呂などで、耳に水が入った際、
耳あかが膨張して耳に詰まり、耳垢栓塞の症状が強くでることもあります。
そのため、幼稚園や学校のプールの前には、耳鼻科で耳掃除をすると良いでしょう。
耳垢栓塞の検査
耳鏡や顕微鏡を使って耳の中を観察します。
通常は鼓膜が見えますが、耳あかによって鼓膜が見えないと、「耳垢栓塞」となります。
耳垢栓塞の治療方法
耳鏡や顕微鏡で耳の中を見ながら、
耳垢鉗子や吸引管などを使って耳の穴を塞いでいる耳あかを取り除きます。
治療は、通常1回の通院で済みます。
耳垢栓塞になりやすい方や、耳掃除が難しいお子様は定期的に耳鼻科に受診されると良いでしょう。
また、耳浴といって耳あかが硬くなっている場合は専用のお水を使って耳あかを柔らかくし、数回に分けて取り除くこともあります。